トルコ石のお手入れ
トルコ石のお手入れに重要なことは、水分と傷つきである。
色の豊かさはトルコ石の価値を決める主要な要素である。一般的に言って、最も望ましいのは強い空色から「コマドリの卵色」の青(ここでいうコマドリはアメリカコマドリ)である。
緑色が増える、色が薄くなる、または斑点があるごとに価値は下がる。
しかしチベットでは緑っぽい青が好まれるという。どのような色であれ、トルコ石は過剰に軟らかかったりチョーク状に脆かったりしてはならない。そのような品位の低い素材(大部分のトルコ石がそうなのであるが)は、たとえ人工処理を加えたとしても、時間と共に色あせたり色が落ちたりして、通常の宝飾品としての使用には耐えられない。
トルコ石が見つかる母岩が、しばしば石全体に網目状に走る茶色〜黒の汚れ、または石理として存在することがある。
この石理は、石をより美しく見せるようなものであれば石の価値を高めることもあるが、そのようなことは稀である。このような素材は、「蜘蛛の巣状の母岩」と表現され、米国の南西部と中東ではもっとも価値が高いとされるが、無傷で石理も無いものが理想とされる。
どれだけ石理が石をより美しくするとしても、近東ではあまり高く評価されない。
色の均一さも要求される。
また、人工処理されたものについては、加工の品質も要素のひとつになる。これには、研磨の品質や石の左右の釣り合いも含まれる。正確に測定された石、すなわち標準的なセッティングの宝石測定法に則っているものは、おそらくより好まれるだろう。
珊瑚やその他の不透明な宝石と同様に、トルコ石はカラット重量よりもむしろ物理的な大きさに応じた値段で売られている。
トルコ石は、さまざまな方法で人工的に処理される。
その一部はより恒久的で急進的である。
こうした人工処理を受け入れるべきかどうかについては議論があるが、ある方法は全体としては多かれ少なかれ許容されている。
それは、ほとんどのトルコ石に色とつやを良くするために軽くワックスか油を塗ることである。
もし始めからその素材が高い品質のものであったなら、トルコ石にはごく少量のワックスや油しか吸収されないので、そのような非恒久的な処理に美観を“頼る”ことはないのである。
人工処理されているかどうか以外の要素が全て同等であれば、人工処理されていない素材が常により高い価値を持つ。接着された、または「再構築された」素材はかなり価値が下がる。
リン酸系の鉱物であるため、トルコ石は本質的に脆く、また溶媒に弱い。
したがって、香水やその他の化粧品はトルコ石を腐食し色合いを変えてしまうことがある。
皮脂も同様である。直射日光に長く曝すと、トルコ石は退色または脱水することがある。
したがって、身に付けるときは、化粧品(日焼け止め剤やヘアスプレーを含む)はトルコ石を身に付ける前に付けなければならない。
また、ビーチやその他強い日光に当たる環境では身に着けてはならない。
使用後は、残渣を取り除くため柔らかい布で優しく拭き、他のより硬い宝石でひっかき傷を作らないよう別の箱に分けて保管しなければならない。
参照: 「トルコ石」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。